ワーキングホリデーについて

閲覧ありがとうございます。伊藤の備忘録です。

本日はワーキングホリデーについて、僕の経験と共にお話ししていこうと思います。今、ワーキングホリデーで海外に行きたい。海外で生活してみたいという方のお手伝いができるような内容にしていきたいと思っております。僕のワーキングホリデーは、2ヶ月というとても短い期間でしたが、その中に何か皆様の手助けとなる情報があればと思っています。

そもそもワーキングホリデーとは、日本と協定を結んだ国で1~2年の間、就労しながらその国に滞在できる制度であり、協定を結んでいる国ならどこでも利用できる制度です。国については、外務省のリンクを貼っておきます。

ワーキング・ホリデー制度

また、ワーキングホリデー制度には年齢制限があり、国によって異なりますが、だいたい18~30歳までの年齢の方が対象となっております。僕は28歳の時に、退職を機にワーキングホリデー制度でカナダに行きました。

僕は海外旅行をしたことがなく、海外への憧れはあったものの、新卒で就職して2年後にはコロナというパンデミックが世界を襲い、海外に行くということはとてもハードルが高いものになってしまいました。また、前の仕事柄、日本を離れる場合は様々な申請があり、手軽に海外に行ける環境ではありませんでした。海外旅行に行ってきたという友人の話も、どこか他人事で自分には縁がない話だと思い、そこに踏み出すきっかけすらありませんでした。結局、生まれ育った日本が一番いい、という友人の話にどこか安心してしまい、死ぬまでに行けたら…くらいにしか考えていませんでした。ある時ふと、自分を見つめ直している時に、資格も経験も何もない28歳の僕を目の当たりにして、なんて薄っぺらな人生なんだろうと絶望しました。そしてたとえば僕が父親になった時に、子どもに対して何か道標になることができるだろうかと考えた時に、苦労も物語もない話をしてもインターネットと一緒ではないかと思えてしまい、生きているうちに僕のオリジナルストーリーを作りたい。と思い、カナダに行く決意をしました。語学を学ぶ、カナダにある有名な建築を見る、そしてオーロラを見るという3つを旅の目的としました。

まずはワーキングホリデーの費用からお話しします。YouTubeやネットで調べてみると、仲介業者さんを介さずにワーキングホリデービザを取得したという方は僕が行った同じカナダでも、約60万円で行けたというお話もあります。そもそも、ワーキングホリデーでどこにいこうか?と思っていた僕は様々な仲介業者さんのお話を聞き、仲介業者さんの費用、サポートや渡航するまでにやるべきことを聞いて、自分一人ではできないと思いました。お金は多少かかってしまいますが、保険や、海外でのエマージェンシーデスク(日本語でのトラブル対応)がある仲介業者さんを利用した渡航が無難だと思います。2ヶ月間のホームステイの料金、語学学校入学費用、海外保険、行きの航空券等で約120万円というものでした。仲介業者さんの話では、ホームステイの2ヶ月が終わったら、自分でシェアハウスを探し、継続できるということでした。僕の予算は約200万円ほどでしたので、カナダに行って早々にバイトを見つけ、シェアハウスを見つけて、生計を立てようと思っていました。滞在する月日にもよりますが、初期費用として200万円ほどあれば、軌道に乗るまでのお金としては十分だと思います。

次に、ホームステイについてです。僕が選んだ仲介業者さんでは、語学学校に在学中はホームステイができるということでした。僕のホームステイ先は60代くらいのおばあちゃん(ママ)のお家で、ダウンタウンまでは電車とバスで40分ほどの住宅街にありました。カナダの住宅街はとても静かでのんびりとした場所でした。野リスや野うさぎが当たり前のようにいる環境に、とても驚いたことが印象的です。歩いて15分のところに大きなショッピングモールもあり、生活に困ることはありませんでした。しかし、ここで最初の壁にぶち当たりました。それは、ママの英語が全く理解できないことです。初日にお家でのルーティンを教えてもらいましたが、ほとんど何もわからず、洗濯機の使い方で怒られました。日本でもオンライン英会話と、参考書で勉強してはいましたが、ネイティブ英語は他の言語のように聞こえました。僕が英語が少しわかるように、海外の人も日本語くらい少しはわかるだろう、というふざけた考えを持っていた自分をぶん殴りたくなりました。ホームステイをして1週間が経ち、僕の他にもう一人、Eduというメキシコ人の男の子が訪れました。21歳だという彼は、語学留学でカナダに来ており、エネルギッシュでよく日本人留学生と夜のダウンタウンに繰り出していました。門限を破って夜中の4時に帰ってきた時には、ママにこっぴどく怒鳴られていたのがとても印象深いです。そんな彼から、たくさん英語を学び、ブラザーと呼び合い、離れた今でもたまにメッセージをやりとりする仲です。

次に、語学学校についてです。僕個人としては、語学学校にはぜひ行くべきだと思っています。その理由として、人脈が広がることが一番です。また、現地の英語学習が体験できるので、日本の英語学習の発展途上さを痛感させられました。語学学校では入学の時にテストがあり、その結果で自分のレベルに合わせたクラスに割り当てられます。筆記テストと対話テストが行われますが、テスト終わりにマネージャーに、君は筆記はいいんだけど対話ができないから、と言われ下から2番目のクラスに入ることになりました。僕はかなりの人見知りで、最初の3日ほど一人でいましたが、同じクラスの韓国人の女の子が話しかけてくれたことから、たくさんの友達ができました。そこでアルバイトや、カナダでのイベント、生活についてたくさんの情報を手に入れました。日本人も何人かいて、異国の地で母国語が話せることは、とても心強いことでした。また、アジアの国の人たちは少しシャイで、南米の人たちはとてもフレンドリーなことも知ることができました。語学学校での授業は、ライティングとグラマーに分かれており、それぞれ90分の授業となっていました。ここでもカルチャーショックを受けました。それは、生徒たちが拙い英語で先生に質問していることです。日本の授業は淡々と進められ、授業終わりに先生に質問をしに行くイメージですが、語学学校では、わからないところがあれば、皆、すぐに挙手をして先生に質問します。わからないところをそのままにしない、積極的な姿勢に驚いたとともに、僕も同じように質問していこうと思いました。しかし、質問するにも、先生に伝わるように質問しなくてはなりませんので、授業中は目まぐるしく考えていました。そして、相手に伝えることの難しさ、表情やニュアンスや口調から理解すること、先生が主として伝えたいことは何かを理解することがいかに大切か、身をもって知ることができました。日本語はとてもよくできています。広辞苑の分厚さを見れば一目瞭然ですが、自分の伝えたいことがとてもはっきりと、巧妙に伝えることができます。しかし英語はひと単語で毛細血管の枝先まで含むような印象です。美しい。趣深い。綺麗だ。と言った言葉は総じてbeautifulと言い換えられ、僕がどう美しく感じたのか伝えるには、熟練度が低すぎました。ただ、本気で伝えようとする意思は相手に伝わるようで、相手も僕の伝えたいことを理解しようと努力してくれていることに、本当に感動しました。僕が話終わるのを待ち、ともに考えてくれる語学学校の友達の人間性に何度も救われました。言霊という言葉がありますが、言葉に霊力を宿す。そんな思いで英語を話していました。

次に、アルバイトについてです。ワーキングホリデービザでは、海外で働くことが許されており、長期滞在中の費用を現地で稼ぐことができます。現地でのアルバイト探しは、雇って欲しいお店に赴き、レジュメと呼ばれる履歴書やビザのコピーを提出します。やっと語学学校の先生の英語が少しだけ理解できた1ヶ月、思い切ってバイト探しをしてみましたが、20件のお店に赴き僕を雇ってくれるお店は一つもありませんでした。面接に進めたとしても、マネージャーの言葉がわからず、おそらく支離滅裂なことを言っていたと思います。僕が渡航した時期が6月でしたので、カナダの学生たちの夏休みと被ってしまい、当たり前ですが言葉も話せない異国人より短期でも教えることが少ない現地人の方が需要が高かったこともあったみたいです。ネットの情報や、語学学校のコミュニティでは、ジャパニーズレストランやコリアンレストランは時として、日本人オーナーが切り盛りしていることがあり、それなら可能性があるのでは?ということでしたので、オタワのダウンタウンにあるジャパニーズレストランに、片っ端からレジュメを配りに行きました。語学学校の卒業が残り1週間となった頃、収入源が見つからないという理由でバイト探しとカナダ滞在を諦めました。当時の僕の最善を尽くして、やれるだけのことはやったので悔いはありませんでした。もし皆様が渡航前に海外でアルバイトがしたいと思うなら、僕のおすすめは、海外にもある日本のお店でバイトすることです。例えばマクドナルドやスターバックス、サブウェイといったところでしょうか。カナダでもやはりこちらのお店は店舗数が多く、メニューは違えど店舗のノウハウを知っていることは大きな財産だと思います。また、ジャパニーズレストランでの面接では、寿司を握れるか?というマネージャーからの質問が多く、寿司が握れることは大変重宝されることなんだと実感しました。お寿司屋さんでバイトしておけばよかったなあと、しみじみ思いました。

僕がカナダで驚いたことをお話しします。カナダはキャッシュレス大国で、日々の買い物はほぼ全てクレジットカードでできました。電車やバスに乗る時もクレジットカードで支払うことができます。また、チップ文化のある国ですが、チップもクレジットカードから支払うこともできました。例えばですが、ティムホートンという、カナダの至る場所にあるファストフード店では、セルフレジでの購入の際、チップを支払うかどうか表示されます。チップ文化のある国では、サービスを受けた時にチップを渡すのはマナーです。個人で営業しているお店や、バーなどでのチップの支払いがクレジットカードでできるということは、異国人の僕にとってありがたいものでした。チップは支払いの10~20%くらいです。これ以下のチップを渡すことは、失礼になってしまいます。会計の時に小銭がなかったりした時にも、クレジットで支払えるということにとても驚きました。ただ、支払いが届いた時にはその倍驚きました。

語学学校に通う中で、毎朝マックでコーヒーを買うことが日課になっていました。カナダでは、日本のMサイズコーヒーがSサイズとして売られており、1杯約1カナダドル(約110円)でした。教室でコーヒーを嗜んでいると、隣の席のコロンビア人の女の子Sophiaが話しかけてくれます。内容は、コーヒー好きなの?と言ったところです。僕は手短に、好きだよ。と答え、コロンビアはコーヒーが有名だよね、と続けると、そうよ。コロンビア人は5歳からコーヒーを飲むの。と教えてくれました。僕が初めてブラックコーヒーを飲んだのは中学一年生、13歳の時でした。結婚式のウェルカムドリンクとして出され、一口飲んでみるとひどく苦く、大人の嗜みの不思議さを感じました。一杯のコーヒーのカフェインにやられ、結婚式の最中、動悸と吐き気でトイレに篭ったことをよく覚えています。13歳の僕でカフェインにまいってしまうのに、5歳とは!?と、驚いていると、カナダではコーヒーは飲まないの。と続けてくれました。どうしてだろうと思い、尋ねてみると、カナダのコーヒーは美味しくないと答えてくれました。カナダで飲むコーヒーは、日本で飲むそれと大差なく、ひとときの落ち着きを与えてくれるものだったので、Sophiaの言葉にとても驚きました。そして本場のコーヒーの味について、とても興味が湧きました。

ワーキングホリデーのその良さは、選んだ国に長期滞在できる点です。観光ビザでは最長で90日しか滞在できないところ、ワーキングホリデービザなら前述したように1~2年滞在できます。僕はカナダのオタワに滞在していたので、オタワという街については少しだけ詳しくなりました。また、オタワのダウンタウンにある、街中央に大きく聳え立つパーラメント・ヒルと呼ばれる国会議事堂は、その壮大さから、僕のお気に入りの建物になりました。パーラメント・ヒルは時間によりその顔色を変え、太陽に照らされ威厳を表したり、夜にはライトアップされ、アートとしての顔を表してくれました。特にお気に入りだったのはガーゴイルと呼ばれる怪物を模った雨樋です。時計台の真ん中あたりに飛び出たガーゴイルは、魔除けとして作られました。西洋建築にはよく見られるようですが、日本の建築しか知らなかった私にとって、こう言った建築の遊びはとても興味深いものでした。学校がお休みの土日には、お気に入りのパーラメント・ヒルをデッサンしに行くことが日課になりました。長期滞在で、同じものを繰り返し見るということは、自分の想像力を高めてくれたり、細部を毎日じっくり見ることができるという利点がありました。毎日は変わり映えなく見えますが、何か一つのものに焦点を当て、ズームアップすることで新しい発見があることがとても新鮮でした。

日本を出たことがなかった僕にとって、海外で経験すること全てがとても新鮮で、新しくて、僕の硬い頭を柔軟にしてくれました。憧れの海外は、夢と現実を見せてくれました。アルバイトを探した時、自分の知識、経験不足から思うように事が運ばず、挫折してしまった事実は、努力する理由になってくれました。カナダで知り合った友達との日々は、思い返す度に綺麗になっていき、愛おしい日々だったことを切に感じさせてくれます。カナダに行っていなかったら、以前より豊かな感性を得ることができなかったと思います。新しいことを始める。そこにはどんなに準備していても失敗はつきものだと思います。僕は、違う感性を持つ人に出会えたこと、さまざまな文化に触れられたことがワーキングホリデーの醍醐味だと思いました。前述した、僕のオリジナルストーリーは誰かに自慢できるようなものではありません。でも僕にとっては、とても大切で温かい、決して忘れられない思い出となっています。挫折した僕が言えることではありませんが、今ワーキングホリデーを次の進路として候補にしている方には、ぜひ挑戦してほしいと思っております。僕はワーキングホリデーで、生きていくために必要なことを学ぶことができました。誰かの話ではなく、自分の目で見て肌で感じ、体験することは人生をより、深みのあるものにしてくれます。百聞は一見にしかず。あなたの目で、あなたの肌であなたの頭で考えることの素晴らしさを知ることができると思います。

2025/2/23

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ノートルダム大聖堂バシリカでの一枚

コメント

タイトルとURLをコピーしました